選択と集中 あるいは 集中と選択

昔からある言葉なんだけれど、その重要性は不変でありちゃんと心に刻む必要がある。

Google検索結果では、”選択と集中”が52万件、”集中と選択”が4万件なので、”選択と集中”の方が圧倒的にメジャーなようだ。鶏と卵のようなものなので、どちらでも良いと言えば良い。しかし順序にこだわる人もいるのはどういうことだろうか。

これは言葉遊びでもある思考実験なのだが、この2つの言い回しにおいて「選択」が持つ意味合いが大きく異なっているのだ。

多くの指摘がある通り、世の中におけるビジネスのスタイルは大きな変化を遂げてきている。現在ではビジネスに関するすべてを1社あるいは1グループで持つことが非効率であり、それどころかほぼ不可能でさえあるのだ。個別の専門領域毎の分業が進み、協業なくしての成功は難しい。これにより、集中することの重要性、必要性が高まっている。例えば通販事業を立ち上げようということなら、既存のプラットフォームに乗っかってしまい、商品力やプロモーションのみを考えればいいだろうというようなことだ。

選択と集中はその文字通り、どこかの領域を選び出してそこに集中するということである。ここで言えることは「どうやって領域を選び出すか」ということの重要性であろうと考える。自社の強みを活かしつつ、将来性のあるビジネス領域を選び出す。過去に固執してはならないし、範囲を制限することもしてはならない。
まずは「選択」するということ、この際にはただ単に領域を選ぶだけではなく、そこにおける展開方針や計画も描き出しておく必要がある。ビジネス領域の中における、さらに詳細な集中領域を見出し、いかなるリソースを投入するのかを定めていくことである。後述する「集中と選択」に比べ、この段階を重視していることになる。

さて「集中と選択」である。そもそも「集中」とは選び出すという行為を伴っている。「集中と選択」という言い方においては、選び出す部分は「集中」に含まれていることになる。前述したような選び出すことや方針を定めること以外の意味を「選択」に求めているのだろう。既に集中領域や方針が明らかになっているとも考えられる。
ではどういう意味かと言えば、集中しない領域への対応であり、これこそが重視されていることである。止めるものは止める、最低限度まで縮小する、期限や条件を定めて継続する等、集中領域にリソースを供給するための対応策をしっかり考えようということなのだ。

つまり「選択」とは何かを選び出すことであるが、そこには「できるかぎり慎重に選ぶ」ということと「選ばれなかったものに方を付ける」という2つの側面がある。もちろんどちらも重要であり、一方が軽視されるべきものではない。とはいえ、これのどちらをより重視し意識していくかの姿勢が言い回しの差になっているのだろう。現在の状況を認識し次の策に取り掛かる上で、どちらが合うかを考えてみても良いだろう。

それなら、「選択と集中と選択」で良いじゃんと言うかもしれない。それはその通りなんだけれど、あれもこれも盛り込んでしまうと「集中」の概念とずれてくるしキレが悪くなるからね。

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