効果測定

この話は実話に基づいたフィクションです。

要するに「僕ちゃん達ってすごいでしょ!」という人達のことなんですけど。

あるシステムを導入することにより、多額のコスト削減ができたという話を聞きに行った時のこと。

その「多額のコスト」の計算方法もとても怪しくて、やたら巨額にしたがる経済効果みたいなもの。放っておいたらこれくらいのコストがかかっていただろうけれど抑えました、計算前提はこんなこんなです。

わかりました。その計算は前提条件のところから間違っているけど指摘はしないとして、いくつかの質問に答えてください。

  • そのシステムの導入自体もやったんですか?
    • いいえ。
  • ではシステム導入は別のチームがやったんですね。
    • はい。
  • では導入チームのお手柄ではないですか?
    • いいえ、手柄ではなく効果ですから。
  • その効果に貢献したのは誰かという意味ですが。
    • 貢献したのは私たちです。
  • 貴方たちがいなければ効果は出なかったと?
    • はい、使われていなかったはずです。
  • ところで何人で活動していましたか?
    • はい、7人です。
  • その人数で何をしましたか?
    • マニュアルを作り、説明会をしました。
  • マニュアルは元々あったはずですが。
    • 解りにくくて量が多いので簡易版を作りました。
  • 説明会はどれくらい?
    • 全部で3回です。
  • その活動の期間は?
    • 約半年です。
  • 7人で半年かけて、簡易マニュアルと説明会3回だけ?
    • はい、これだけの効果金額を上げました。
  • えーっとですね… ちょっと意見を言ってもいいですか?
    • どうぞどうぞ、ぜひぜひ。
  •  システム導入チームの方がよっぽど大変な思いをして仕事をしていたというのに、その尻馬に乗ってたかが3回の説明会をやっただけで効果金額はすべて自分たちの手柄だとかって、本当にそう思っているのですか?
    素晴らしい商品を開発して売り、利益を上げている企業に対して、その広告だけを担当している代理店がすべての賞賛を受けるべきとでも思っていますか?
    あなた方が7人半年でやった内容は、私だったら2人1か月で十分やり切れる分量ですよ。架空の効果金額積み上げ計算で遊んでいないでちゃんとしたアウトプットが出る仕事をやってください。
    給料泥棒とまでは言いませんし、能力が低いという失礼なことも言いませんし、高校生の自由研究レベルだとも言いませんが、効果測定くらいは正しくやりましょう。

後日別会議での上層部への報告も似たり寄ったりな内容だった。
さすがに言い過ぎたと反省していたんだけれど、どうやら言い足りなかったようだ。

記事を共有:Email this to someoneShare on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter
taquinoy

taquinoy について

ネットワークサービスやビジネスのことや食い物のことや憤慨していることや、もしかしたら誰かの何かの役に立つかもしれないようなことを掲載しています。
カテゴリー: Monologue パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です